code for nantoが富山県南砺市の市営バス「なんばす」のGTFS形式データを整備、エクセルで入力可能なツールを利用

code for nantoが富山県南砺市の市営バス「なんばす」のGTFS形式データを整備、エクセルで入力可能なツールを利用

日本全国でGTFS(General Transit Feed Specification)のデータ整備が進んでいます。
GTFSとは公共交通のルート、運行ダイヤ等などのデータのフォーマットの形式で、Google Map等の地図上での経路案内などを可能にするものとして期待されています。
今回、富山県南砺市が運営する市営バス「なんバス(南砺市営バス)」で、GTFSのデータ整備が完了し、2018年5月30日からGoogle社が提供するGoogle Mapsで検索できるようになりました。また、南砺市のホームページでも公開されています。

 

公開データ | 南砺市 オープンデータ

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整備のきっかけは対応する経路検索サービスの少なさ

富山県南砺市では市内外を走るJR線のほか、加越能バスなどをはじめとする民間のバス事業者による路線バスと南砺市が運営する「なんバス」が運行されています。JR線や加越能バスではGoogle Mapsや経路案内サービスでの検索が可能になっていますが、「なんバス」のバス情報はこれまで「駅すぱあと」(とYahoo!乗り換え案内)でしか検索ができませんでした。
そのため、走ってはいるものの、中々検索に結びつかず、市民や観光客等などの「なんバス」の利用は進まずにいました。

 

code for コミュニティから動き出したデータ整備

こうした課題に対し、動き出したのが「Code for Nanto」です。Code for Nantoは2014年に設立した富山県内初のCode for コミュニティ(デザイナー、エンジニアが自治体にチームとして派遣され、課題・問題点をヒアリングしウェブサービス、アプリを作成する非営利団体)。Code for Nantoは、世界的な公共交通情報の標準データフォーマットであるGTFS形式でデータ整備を行うプロジェクトを昨年度スタートさせました。
データ整備に当たっては、GTFSデータ整備に関する知識やデータ入力ツールの使い方を学ぶ勉強会を開催し、南砺市役所、Code for Nantoのメンバーはもちろん、GTFSに関心のある一般参加者も参加するオープンなイベントとなりました。
その後も定期的にCode for NantoのGTFSプロジェクトメンバーでデータ作業の役割分担を行い、なんバスのデータの入力・整備作業を行う定例会(通称、GTFSもくもく会)を開催し、GTFSデータ整備を約3ヶ月間で実施しました。そしてついにGoogle Mapsへのデータ反映へとこぎつけたのです。

美しい田園風景を持つ砺波平野や世界遺産の五箇山を市域に持つ南砺市。この自然の中で暮らす人々を結ぶバスの検索がweb上簡単に行うことが可能となった。
美しい田園風景を持つ砺波平野や世界遺産の五箇山を市域に持つ南砺市。この自然の中で暮らす人々を結ぶバスの検索がweb上で簡単に行うことが可能となった。

今回のデータ整備では「Google Maps」のみ反映されています。しかしベースとなるデータは整備が完了しているため、今後は、日本で多く利用されている様々な経路案内サービスでも「なんバス」が検索できるよう、南砺市から協議を行っていくとのことです。

 

南砺市営バスのインターネット検索サイト対応についてCode for Nantoがデータ入力・整備を協力しました。(公共交通バスGTFSデータ整備プロジェクト) | Code for Nanto

富山県南砺市で活動している「Code for Nanto」のホームページです 「 誰がつくったかしらんけど、これ便利やわ!! 」という活動を進めています。

 

今回のデータ作成にあたっては青森市営バスや群馬・永井運輸のように「その筋屋」ではなく、東京大学空間情報科学研究センター・西沢明特任教授が作成した「標準的なバス情報フォーマット作成ツール」が利用されました。こちらのツールではエクセルを利用して入力が行えることが特徴で、専門的知識が前提でバス事業者向けの幅広い機能がある「その筋屋」に比べてシンプルなものとなっています。
いままでは「その筋屋」がGTFS形式のデータを作成するツールとして先陣をきってきましたが、あくまでも「ダイヤ編成支援システム」であり、GTFS形式の出力に特化したソフトではありません。そこで今回の「標準的なバス情報フォーマット作成ツール」をはじめ、今後はGTFS形式のデータ整備ツールが複数出てくることが期待されます。

標準的なバス情報フォーマット作成ツール

また、富山県でも県と地域の有志により県内バスデータの整備を計画中という情報もあり、今後県内の他の地域での取り組みにも期待が持てそうです。

(文=かぜみな・鳴海行人)

 

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